wisdom of cloud の成り立つ条件

最近世間でよく耳にする言葉として、「wisdom of cloud」というのがある。
訳すと「群衆の英知」だとか。
集団の中の一番優秀な個人が発する意見よりも、集団の意見の組み合わせの方がよりすぐれた意見であることが多い、ということらしい。

日本で「ネット上の群衆」というと真っ先に「2ちゃん」とか「祭り」とかネガティブなイメージが思い浮かぶのであまりピンとこなかったのだが、
ポジティブな「群衆の英知」を引き出そうとしている試みもある。

はてなアイデア」などに見られる、
・ある事象・発想に対して、ポイントを賭けることができる
・その事象・発想が有用なものであることが認められたときに、賭けたポイントに応じた利益を得ることができる

という仕組みがそれだ。

参加者が持っているポイントには限りがあるから、ネット上の投票といえども無闇やたらに投票することはできない。
無責任な群衆は祭りをひきおこすが、欲望を持った群衆が同じ土俵の上で真剣に物事を考え始めるとそうはならない、という発想だ。
群衆の中から独創的な考えを持つ人間が出てきても、その意見が有用なものでさえあれば、それもまたどんどん吸収されていくということか。

少し恐ろしくもあり、面白くもある。